透析実施後の透析機器及び透析配管にはたんぱく質や炭酸カルシウムが付着し、それらを洗浄するために酸性及びアルカリ性の薬剤を使用して洗浄を行う。その排水を処理せずそのまま放流した結果、2017年11月に下水道管損傷事故が発生しました。
2019年1月に国土交通省、厚生労働省、日本医師会、東京都下水道局からも注意喚起が出され、また、日本透析医学会/日本透析医会/日本臨床工学技士会より2019年度版透析排水基準が策定されました。
下水道放流基準が決まっている為、下水道放流にはそれぞれ基準があり、下水道放流及び河川放流のうち、公共下水道への排水を行う場合、下水道法施行令ならびに各自治体下水道条例で定める下水排除基準が決まっています。
(管轄は国土交通省ならびに各自治体)
また、以下の2項目については特段の注意が必要です。
1) 水素イオン濃度(pH) 5を超え9未満
2) 温度 45°未満
一方、公共下水道が普及していない地域にて排出を行う場合、河川等の公共用水域へ放流する必要があるがこの場合、放流水には水質汚濁防止法ならびに各自治体が条例で定める排水基準が適応されます。
(管轄:環境省ならびに各自治体)
水質汚濁防止法にて定める排水基準は下記になります。
・水素イオン濃度(水素指数)(pH)
・海域以外の公共用水域に排出されるもの:5.8以上8.6以下
・海域に排出されるもの :5.0以上9.0以下
以上のことから各法令を遵守し、適切な排水処理を行わなくてはならない為、中和装置の設置は急務となっています。
大規模な処理設備などの設置が難しいテナントビルクリニックの屋内でも使用できるようコンパクトに設計されており、省スペースでの設置が可能です。また、物置などに格納できる大きさの為、物置を設置できるスペースがあれば屋外設置も可能です。
※屋内、屋外それぞれの設置には条件がございます。
調整槽が基準値外の場合
調整槽が基準値内の場合
中和をするための薬剤について酸性:硫酸、アルカリ性:苛性ソーダをお勧めしております。
弊社透析薬液洗浄排水中和装置の詳細及びご質問につきましては
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薬液洗浄排水を下水放流基準値以内に中和処理します。
屋内使用(本体)
屋外設置時(プレハブ内設置)
設置状況写真
設置状況写真
型式 | SHN-M2020S | SHN-M2020W | 備考 |
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処理能力(L/hr) | 1000 | 1000 | |
排水入口(2ヶ所) | 50A | 50A | |
処理水出口(1ヶ所) | 50A | 50A | |
機内送液ポンプ | 単相100V 65W | 単相100V 65W | |
調整槽循環ポンプ | — | 単相100V 65W | |
中和槽攪拌機 | 単相100V 90W | 単相100V 90W | |
酸中和剤注入ポンプ | DC24V | DC24V | |
アルカリ中和剤注入ポンプ | AC100V 30W | AC100V 30W | |
原水槽運転制御 | タイマー設定 | タイマー設定 | オプション 原水槽pHセンサーで運転制御 |
中和槽運転制御 | ガラススリープpH電極 +盤面表示変換機 |
ガラススリープpH電極 +盤面表示変換機 |
定期KCl補充型 |
調整槽運転制御 | ガラススリープpH電極 +盤面表示変換機 |
定期KCl補充型 | |
本体寸法(mm) | 800W×350D×550H (690Hセンサー含む) |
800W×350D×550H (690Hセンサー含む) |
|
運転制御盤寸法 | 500W×250D×700H | 500W×250D×700H | 本体と一体型 |
酸中和剤タンク(別置) | 100L(470W×470D×695H) | 100L(470W×470D×695H) | タンク容量は中和剤の補充頻度で 選択ください。(50L~300L) |
アルカリ中和剤タンク(別置) | 100L(470W×470D×695H) | 100L(470W×470D×695H) | |
排気ファン | AC100V 16W | AC100V 16W | 屋内設置の場合は排気ファンの 排気口を設けてください。 |
電源 | AC100V 5A | AC100V 5A | |
耐熱温度(℃) | 45 | 45 |
屋外設置の場合、上記ユニットを鍵付きプレハブユニットとして提供も可能です。(オプション)
注)お問い合わせ時にお客様の施設で使用中の薬液洗浄の薬液種類及び使用濃度をお知らせください。
調整槽なし、一体型標準品
調整槽有、一体型除害設備相当品
調整槽なし、標準品フロー
調整槽有、除害施設相当品フロー